九条東小学校は廃校になるのか?

コラム

2023年11月8日、西区主催で「九条東小学校の今後の学校再編に向けた説明会」が行われ、そちらでお聞きした内容をここに記します。

表題の「九条東小学校は廃校になるのか?」に関しましては

  • 「2029年に九条東小学校を廃校にし、九条東小学校に在籍していた生徒を住所により、九条南小学校と九条東小学校に振り分ける」案を西区は大阪市に提案予定
  • 西区としては、2028年3月までは九条東小学校を廃校及び統合する予定はない

とのことです。

あくまで、西区案であるとのこと。

仮に西区案が通ったとしても、統合に伴って九条南小学校・九条東小学校、両校共に教室数を増やすための工事が必要だったり、時期や予算的に可能なのか不確定要素が多い話の模様です。

なので

「現段階では何も決まっていないが、西区は5年後の廃校・統合案を市に提出予定」

というところが、市民レベルでわかることのようです。

我が子が現在九条東小学校に通っており、一保護者からの一感想や一意見も含めながら、九条東小学校について、整理してみます。

来年2024年4月入学の生徒の方には間に合わないと思いますが、2025年以後入学の方の参考になればと思います。

なぜ九条東小学校は生徒が少ないのか?

単純に小学校に入学する年代の人口が他校より少ないです。
古民家が多く、ファミリー向けの大型マンション等を作りづらく、新たに九条東校区に移り住む家族層自体が少ないのではないでしょうか。
新1年生に該当する方の数自体が20〜30人前後と毎年1クラスに満たないぐらいではあります。

九条東校区から他の公立校に入学する生徒の割合の高さ

九条東校区に住む新1年生のうち、九条東小学校に入学する生徒の割合は

  • 2018年…14人 / 20人(九条東小学校 新1年制の数/九条東校区 新1年生の数)
  • 2019年…17人 / 27人
  • 2020年…12人 / 28人
  • 2021年…5人 / 21人(←西区の資料を訂正しました!)
  • 2022年…7人 / 25人
  • 2023年…9人 / 32人

のようになっており、近年は1/4ぐらいしか九条東小学校に入学していません。

その理由を考えてみましょう。

学校廃校や統合への不安

一番はここではないでしょうか。

正しい情報が収集できず、「九条東小学校」とインターネットで検索すると「九条東小学校 廃校」という予測が出てくる現状。

区や市がそこを曖昧にしてきた結果なような気はします。

少人数への不安

「少ない人数で学力が低下しないか?」
「少ない人数で社会性が身に付くのか?」
「少人数の学校で他校と変わらない学習環境を与えられるのか?」

そのような不安もあると思います。

次にそのような不安について、私が知っている情報、イチ保護者としての見解を記します。

実は学力テストの成績が市内の平均点より10点以上高い

学力テストの成績は平均より高いらしいです。

親としても、先生からひとりひとり丁寧に教えていただいているように映ります。
学業のための習い事を一切させていない我が子。
これが30人、40人のクラスだとと思うと今と同じ学力レベルにはなかったと思います。

他地域では私立・公立を問わず、少人数・縦割り教育を売りにしている学校もあります。
学力、社会性、考える力を向上させるのは、少人数の方がいいという考え方です。

私はデザインスクールを運営していたり、高校の講師の経験もあります。

教える側としては同時に教える人数が増えれば増えるほど、ひとりひとりに理解させることへのハードルが高くなります。

クラスメイトはみんな仲良し

クラスメイトは少ないですが、同性のクラスメイトは全員そのまま遊び仲間です。
異性のクラスメイトとも休日公園で遊んでたり、みんな仲がいいです。
学年が違う子同士で話したり、遊んだりすることもあります。

これはたまたま運に恵まれているだけかもしれません。
ただ、運に恵まれる可能性・恵まれない可能性と生徒数は関係がないのではないでしょうか?
生徒数が多ければ多いほど、イヤな子の遭遇する確率も高くなるけど、気の合う子と遭遇する確率も高くなります。

我が子を通じて九条東小学校の生徒たちを見ていると、子どもながらに状況を理解しているのか、クラスメイトや先輩・後輩を大切にし、仲良く楽しくしていこうという風に映ります。

ただ、これはあくまで我が子が恵まれているだけかもしれませんし、他の学年の事情は詳しくはわかっていません。

少人数だから身に付く自主性・主体性

他の小学校と同様にいろんな行事が行われます。
人数が少ないので何かの役割を与えられる確率も高いです。

運動会を見ていても、マイクでの紹介など、ひとりひとりが自分の役割をしっかり果たしているという印象を強く持ちます。

生徒数が多いと「率先してやる子」とそうじゃない子に分かれてしまいそうですが、もともと生徒数が少ないので「全員何かをやるのが当たり前」という意識が身に付いているように映ります。

人格育成、教育においてのハンデは感じない

少人数だからといって、学力が劣ってたり、友人関係が乏しかったり、社会性が身に付いてなかったりはないような気がします。

保護者的にはプラス面しか今のところ感じていません。

ここに関しては区や教育委員会が学校統合するための大義名分でしかないと思います。

学校運営はお金も労力がかかることなので、生徒数が区域の統合は仕方がないのかもしれません。

それならそう伝えてくれればいいし「子どもたちにとってよくないこと」という印象操作はやめてほしいです。

何のための学校選択制?

我が家は川を挟んだ向こうの日吉小学校校区に該当するのですが、徒歩15分も1年生になる我が子が歩いて行くイメージができず。

また、狭い道を速度を緩めずに走っている車も多い印象もあり、徒歩10分もしない商店街の中を通っていける九条東小学校を選択しました。

たまたま私が教育に携わるお仕事をしており、一般の方に比べて教育に関しての知識・経験も多い方だと思うのですが、小学校入学を機に他府県の少人数の小学校への入学も念頭に置き、学校説明会等にも参加しておりました。

そんな中で、家から一番近い小学校が、たまたま超少人数制。

学校選択制を活用し、結果的に少人数教育を行っている九条東小学校を選択しました。

当時は保育園児ですが、きちんと本人にも相談して。

私は堀江小学校、堀江中学校という現在のブランド校出身ですが、いまだにそれで得したことが一回もないので、そこへのこだわりは全くなく。

卒業後も同窓生と付き合い続いていますが、それは仮に九条の小学校や西中学校に通っていたとしても、同様の人間関係は築けていたと思います。

ブランド校やマンモス校を選択するのも自由。
九条東小学校のように少人数校を選択するのも自由。

学校選択制とは、そういう制度なのではないでしょうか?

「文部省が定めた理想的な人数に達していないため」が統廃合の真っ当な理由なのであれば、学校選択制なんてなくせばいいのではないでしょうか?

区内全て平等な教育ができるように校区を再分化するなど、統合・廃校以外の選択肢を区や教育委員会は考慮したのでしょうか?

少人数校にかけるお金はないけど、マンモス校を分校化したり、校舎を増設するお金はある。

結果的に区が率先して地域内格差をつくっている現状への気持ち悪さを感じます。

まとめ

そのような感じで

  • 現時点で九条東小学校統廃合問題についてわかっていること
  • 九条東小学校の生徒数が少ない理由
  • 実際に九条東小学校に我が子が通う保護者として

について書かせていただきました。

私という一人間の予測や感想というものもあり、人によって受け取り方は変わると思います。

ただ、我が子が通う小学校が正しく評価されてない現状に対しての気持ち悪さ、憤りはあります。

少しでも皆さんに正しい情報が伝わればと思い、書かせていただきました。

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